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城下町の町並みと水のある暮らし

城下町の町並みと水のある暮らし

江戸時代の伝統的な家屋がずらりと並び
当時の暮らしが色濃く残る古い町並み

江戸時代の伝統的な家屋が
ずらりと並び当時の暮らしが
色濃く残る古い町並み

郡上八幡城のある八幡山の西南には、趣のある古い町並みが広がっています。なかでも職人町、鍛冶屋町、柳町は、江戸時代初期に整備された城下町の風景が今なお残っており、平成24年(2012 年)には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。元禄5年(1692年)の 城下町家帳によると職人町、鍛冶屋町の両町には50軒の家々があったそうです。なかでも鍛冶屋を営む家が8軒と最も多く、これが鍛冶屋町の名前のゆえんとなっています。他にも、医師、馬医師、桶屋、大工、畳屋、塗師屋、仕立屋、 紺屋、酒屋と、さまざまな職人や商人の家が軒を連ねていました。これらの家々は、間口が狭く、奥に長い造りになっているのが特徴的で、「うなぎの寝床」とも呼ばれています。これはかつて、家の間口の長さによって税金を決めて徴収していた時代があったためです。一方、柳町は、江戸時代には中級藩士から下級武士が住む侍の町でした。町の北外れには、下級武士の住まいであった足軽長屋も当時のままの姿をとどめています。

袖壁、防火バケツ、美しい水路
いにしえの叡知が生活が自然と息づく町

袖壁、防火バケツ、美しい水路
いにしえの叡知が生活が
自然と息づく町

この古い町並みの特徴としてはまず、家と家との境に「袖壁」と呼ばれるしきりがあること。これは屋根の軒出しを支えるとともに、長屋のように密接した家々の防犯のため、また火事の際に延焼を防ぐためのものでした。軒下にはバケツや半鐘が吊り下げられるなど、防火への強い意識が伺えます。家々が密集し、二度の大火に見舞われた郡上八幡は火事に対する危機感が大きかったのです。町割りに沿って家々の軒先を勢いよく流れる水路も、そもそもは防火対策のためのもの。寛文年間(1660年頃)に城下町の整備を進めた城主の遠藤常友により、4年の歳月をかけて築造されました。水路は街中のいたるところで見られ、今でも各家は堰板(せぎいた)という木の仕切りをはめて、野菜を冷やしたり、洗濯物をすすいだりするのに利用しているそうです。町を歩けば、水路をきれいに掃除する住民の姿に遭遇することも。歴史ある家屋を守り、豊かな水を大切に使いながら日々を営む、そんな人々の暮らしの息遣いを感じられるのもこの町並みの大きな魅力です。

安養寺ポケットパーク

安養寺の水舟

安養寺ポケットパーク

安養寺の水舟

柳町の家並みの間にそびえ立つ安養寺の本堂。その前にはポケットパーク(小公園)があり、水路を眺めながら休憩したり、湧き水を飲むこともできます。紅葉が最盛期を迎える11月中旬の数日間は、天守閣が燃えるようなもみじに包まれることから「天守炎上」と呼ばれ、息をのむ美しさです。

柳町の家並みの間にそびえ立つ安養寺の本堂。その前にはポケットパーク(小公園)があり、水路を眺めながら休憩したり、湧き水を飲むこともできます。紅葉が最盛期を迎える11月中旬の数日間は、天守閣が燃えるようなもみじに包まれることから「天守炎上」と呼ばれ、息をのむ美しさです。

吉田川沿いの遊歩道を歩く

吉田川沿いの遊歩道を歩く

長良川の上流に位置し、奥美濃の山々から流れ出た吉田川と小駄良川が合流するところにある郡上八幡。豊かな湧き水に恵まれ、町家の軒下には川から引いた水路が流れるなど、「水」が暮らしの中心にあります。そんな水辺の風景に目をやりながらの散策は、清流の町ならではの楽しみ。「水の郷百選」にも選ばれた郡上八幡のいくつもの水風景にご案内します。
まずは市街地の中央を流れる吉田川。長良川最大の支流であり、郡上八幡はこの川とともに発展し、城下町として整備されてきました。宮ケ瀬橋からは透き通った水の中を川魚が泳ぐ姿が見られ、山の頂きに堂々と立つ郡上八幡城が眺められます。また、新橋から渦巻く瀬をめがけて飛び込む子供たちの姿は、夏のおなじみの光景に。河原に整備された吉田川親水遊歩道を歩くのもおすすめです。川を渡る風と絶え間ないせせらぎ。間近に迫る川面と、川沿いに並ぶ家々の間を歩けば、人々の暮らしが自然と一体になっていることが感じられます。

吉田川とサイダー

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澄んだ湧き水、水路が流れる小路…
水が主役の人々の暮らしを垣間見る

宗祇水近く清水橋

澄んだ湧き水、
水路が流れる小路…
水が主役の人々の
暮らしを垣間見る

小駄良川のほとりにたたずむ宗祇水は、水の町・郡上八幡を代表する名水史跡です。水の神を祀る御堂の下から澄み切った湧き水が出ており、昭和60年(1985年)に環境省による「日本名水百選」の第一号に選ばれました。室町時代に連歌の宗匠、飯尾宗祇がこの泉に草庵を結んで、この清水を愛飲したことが名前の由来です。真っ赤な清水橋と水が湧く小さな祠、石畳が旅情を誘い、川の水音に癒されます。やなか水のこみちは、長良川と吉田川の玉石を約8万個敷き詰め、水の流れや渦を表現した石畳の小路です。古い町家が並び、揺れる柳の下を静かに水路が流れる中、散策したり一服できる憩いの場となっています。水路に入って遊ぶ子供の姿や、近所の人たちが井戸端会議を楽しむ様子など、のどかな光景に出会えることも。一方、いがわ小径は、 町内でもっとも大きな生活用水路沿いの散策路。民家の裏手を流れる水路にはコイやイワナが泳ぎ、夏になればスイカが冷やされていたり、アユが篭に入れてあったり。洗濯場もあり、こちらも住民らの社交の場ともなっています。

宗祇水

いがわこみち

やなか水のこみち

いがわこみち

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吉田川親水遊歩道から
見上げる郡上八幡城

やなか水のこみち
ライトアップ

吉田川親水遊歩道から
見上げる郡上八幡城

やなか水のこみち
ライトアップ

宮ケ瀬橋を下り、吉田川親水遊歩道から川越しに見上げる郡上八幡城も見事です。また、やなか水のこみちは夜になるとライトアップされ、昼間とはまた違った風情と静けさに包まれます。

宮ケ瀬橋を下り、吉田川親水遊歩道から川越しに見上げる郡上八幡城も見事です。また、やなか水のこみちは夜になるとライトアップされ、昼間とはまた違った風情と静けさに包まれます。

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