オリジナルも作れる!
郡上おどり「三種の神器」下駄、手ぬぐい、浴衣
郡上おどり「三種の神器」下駄、手ぬぐい、浴衣
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約100種類の鼻緒から選び、
自分サイズの踊り下駄を!
郡上おどりの魅力の一つ「踊り下駄」。踊りに合わせて“カランッコロンッ“と蹴り鳴らされるかん高い下駄の音色が、祭りの高揚感をより一層高めてくれます。一晩中おどっても耐えうる強さ、蹴り鳴らされるときの音が他の下駄とひと味ちがうのが特徴です。今回は、郡上の山で育ったヒノキを使った「踊り下駄」を作る専門店「郡上木履」さんへ、オリジナル下駄を作ってもらいに行きました。
愛知県出身の諸橋有斗(もろはし ゆうと)さんは、学生の頃に郡上おどりに参加し、おどりの熱気に魅せられたそうです。ある時、踊り下駄が地元で作られていないということを知り「山々に囲まれ、木材に恵まれた土地なのにもったいない」と、独学で下駄作りの技術を習得。2016年にお店をオープンしました。こだわったのは、郡上で育ったヒノキで作ること・下駄を鳴らした時の音の響き・そして一晩中おどり続けても壊れない耐久性。履物屋さんの女将やおどり好きの人にヒアリングを重ねて、今の形にたどり着いたそうです。
郡上木履さんの踊り下駄は、通常よりも少し高いのが特徴。下駄の台から地面にかけて“歯”と呼ばれる部分があり、その高さを5センチに設定しています。これは、豪快に蹴り鳴らしておどって削れてしまっても、一晩中おどり続けられるように考えられたもの。さらに、歯の部分をあとから接着するのではなく、台とともに1枚のブロック板から削り出すことで、耐久性を上げているのも特徴のひとつ。ちなみに、歯が高いことでスタイルアップの効果もあり、浴衣姿がより美しく見えるのだとか!これはうれしいですね。
サイズは子ども用(3,500円~)から大人用(4,500円~)まで揃い、鼻緒は約100種類から選ぶことができます。また、下駄の柄入れは4種類(唐草・千鳥・麻・波)各800円で可能です。サイズは見本があるので早速試着。「かかとが少し出るぐらいがちょうどいいですよ」と言われて、Mサイズをセレクト。また、500円でひらがなorローマ字or漢字の名入れも可能で、書体も選べるそうですよ。子どもサイズを出産祝いに贈るという人もいるそうです。
鼻緒は伝統工芸を取り入れたものからシルクスクリーン・リバティプリントなど幅広く、洋服にも似合う鼻緒デザインが多く、悩みます。ディスプレイされている鼻緒を実際に手に取って、下駄に合わせてみて、イメージを膨らませて…。「この鼻緒なら下駄の柄はコレにしようかな」などとなかなか決まりません!諸橋さんいわく「決めきれなくて1時間滞在した挙句、ちょっと散歩して頭をクリアにしてからまた来ます!と言われた方もいらっしゃいましたよ」とのこと。
鼻緒を選んだら、諸橋さんがその場で鼻緒をすげてくれます。1つ1つ丁寧に手作業で行う姿に、思わず見入ってしまいます。鼻緒を固定する前に一旦試着。「店内を歩いてみてくださいね」という諸橋さんの声に、店内をぐるぐる。甲の高さなど足の形に合わせて微調整を行い、約10分で完成!足にフィットした踊り下駄が完成しました。おどり初心者なのでいい音を出すことはできませんでしたが、履き心地が抜群!鼻緒の調整や修理などのアフターメンテナンスはいつでも可能というのも心強いです。
木の削り出しから鼻緒すげまですべて自社で行い、地元の工芸である「シルクスクリーン」や「郡上本染めの藍染」を使うなど、郡上のものを積極的に取り入れているというお話に郡上愛をたっぷりと感じました。作っていただいたオリジナルの「踊り下駄」でおどる日が楽しみです。
この記事を書いた人
TABITABI郡上 編集部
TABITABI郡上は「度々、何度も訪れたい街、郡上」をキャッチコピーに、郡上市の観光情報や魅力を伝えるメディアです。たくさんある郡上の魅力に触れながら、季節ごと、エリアごとに楽しむことができる旅の提案、郡上市の新しい魅力に触れられる情報を提供し続けていきます。