石徹白(いとしろ) まちの特長
石徹白は、山々の中にぽっかりと開けたような小さな里です。清らかな水、安心・安全な食、深い文化があるまちの魅力に惹かれて移住する人々も増えています。標高700メートルの高地にある集落なので、夏は涼しく、昼夜の温度差により主要農産物であるとうもろこしは糖度がとても高くなります。石徹白産のとうもろこしは数量が限られているため希少ですが、近年はインターネット通販を通じて全国に発送されています。
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未来につながる 水力発電
石徹白は、霊峰白山に降る雪や雨の恵みを受けて豊かな水が流れ、集落には水路が張り巡らされています。この水路を活用して集落が自立する道をつくろうと始められたのがマイクロ水力発電事業です。2007年に取り組みが始められ、試行錯誤をくりかえしながら少しずつ発電を開始し、2016年6月には地域のほぼ全世帯が出資したという「石徹白番場清流発電所」が完成。現在4つの小水力発電機で集落の電気使用量の230%を発電できるようになりました。発電した電力は北陸電力に売電し、得られた売電収入は村の活性化に役立てられています。豊かな水が貴重なエネルギーを生み出し、未来の村づくりにつながっています。
石徹白の暮らしを未来につなぐ NPO法人地域再生機構
副理事長 平野彰秀さん
岐阜市出身の平野さん。東京のコンサルティング会社で働いた後、岐阜にUターンし、石徹白に移住。石徹白の暮らしが今後も持続していくことを目指し、小水力発電の導入に一から携わっています。「発電所をつくることが目的ではありません。地域の人たちが主役となり、地域の資源を活用して、先祖から受け継がれてきたこの土地を次世代につなぐことが目的です」と平野さん。この地に受け継がれてきた精神性を大切にしながら、石徹白の暮らしを未来につなぐ活動を続けています。
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石徹白(いとしろ)の
自然豊かなアウトドアフィールドで アクティビティを楽しむ
自然豊かな石徹白では多様なアウトドアアクティビティが楽しめます。マウンテンバイク、渓流釣り、沢登り、トレッキング、キャンプなど、ビギナーから本格派まで楽しめます。冬はウィンタースポーツも人気で、残雪期には山スキーも楽しむことができます。
根っこを育む自然学校 NPO法人森の遊学舎 大西琢也さん
いとしろアウトドアライフヴィレッジ事務局の大西琢也さんは、「根っこを育む自然学校:NPO法人森の遊学舎」を主宰しています。自然体験プログラムでは、人としての根幹を育てる「生活体験」や今しかできない「感動体験」を行っています。「“やってみたいこと”を基にプログラムをつくり、ガイドをすることも可能です。石徹白の大自然の“旬”を舞台に、思いっきり遊んでください!」と大西さん。人と人をつなぎ、人と自然をつなぐ架け橋として、石徹白の自然を見守っています。
体験できるプログラムの例
- <生活体験>
- ナタで薪割り、焚火、薪で炊飯、みそづくり、ミツロウソクづくり、ロケットストーブ、白山中居神社、大師堂、山の神さま詣で
- <感動体験>
- 火起こし、川遊び、川下り、沢下り、散歩、ハイキング(銚子ヶ峰など)、ナイトハイク、ホタルウォッチング、星空観察、雪遊び(巨大な雪だるまづくりなど)、白山古道トレッキング
根っこを育む自然学校:NPO法人森の遊学舎
住所:〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白7-82 石徹白地区地域づくり協議会内
電話:090-4014-1164(事務局:大西)
自然とあそび、まなび、生きる力を育む いとしろアウトドアライフヴィレッジ
石徹白は、まるごと、野外体験の集積地!「いとしろアウトドアライフヴィレッジ」は、自然とあそび、まなび、生きる力を育むきっかけとなる場所になることを目指し、石徹白らしい豊かな自然、人、文化をもとに多様なアクティビティや旅を楽しむ提案をしています。
いとしろアウトドアライフヴィレッジ
住所:〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白79-47
電話:090-4014-1164(事務局:大西)
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石徹白(いとしろ)の 特産品・農作物
豊かな自然に囲まれ、美しい水が流れる石徹白。夏は涼しく昼夜の寒暖の差が激しいため、ここで採れる野菜は甘く美味しく育ちます。名産のとうもろこし、ほうれん草の他、様々な野菜が育てられています。また、石徹白地区の冬場は雪に閉ざされるため、石徹白かぶらの漬物、肉の漬物、 にしんずしなどの保存食がつくられます。
肥料などに頼らない方法で野菜を育る 農園サユールイトシロ 代表 稲倉哲郎さん
2005年から無肥料・無農薬の自然栽培を始めた稲倉さん。「石徹白の土も水も極力汚すことなく、その力を生かそう」と、肥料などに頼らない方法で年間に20品種以上の野菜を育てています。「石徹白は移住する人が増えていますが、まだ仕事が少ない状況です。農産物は評価されていますが、気候の変動に左右されやすく、冬季は農作業ができません。そのため、気候の変化に強いヨモギの栽培を試みることや、冬季も活動ができる食品加工をすることで、安定した農業経営を目指しています」と稲倉さん。「石徹白ふるさと食品加工組合」の組合長としても活動し、WEB SHOPでは農園サユールイトシロの野菜や加工品の他、「IROIROITOSHIRO」の商品も販売。石徹白に暮らす人たちで自らの力で暮らしていけるように、地域で連携して事業を進めています。
- <7月から10月の夏野菜>
- ズッキーニ、水ナス、ピーマン、オクラ、じゃがいも、万願寺唐辛子、キュウリ、そうめんかぼちゃなど
- <10月から11月の秋冬野菜>
- 石徹白かぶら、水菜、チンゲン菜、大根など
- <加工品>
- ホットチリソース、自然栽培サルサ、ジェノベーゼ(ヨモギ/野草/バジル)、バジルソルトなど
農園サユールイトシロ
まるごと美味しく食べるトマトを作る 農園tete
「まるごと美味しく食べたいから、農薬をほとんど使わずに育てています」というトマト農園。大玉トマト、中玉トマト、プチトマト、マイクロトマトの他に、ニンニクやじゃがいもも栽培しています。石徹白の自然に魅せられて移住し、農園を始めたという3人は、農閑期の冬季は神奈川県に住み、春になるとまた石徹白に戻り畑仕事をする暮らしで、新しい移住と農業の形を実践しています。
農園tete
白山の清らかな水の恵みで
無肥料・無農薬の米と野菜を栽培 パンダ設計楽団 田中宏尚さん
岐阜から石徹白に移住して2年になる田中さん。移住したきっかけは、奥様との結婚でした。元々農業をしていたので「場所が移れどやる事は変わらない」と結婚を人生の転機と捉え、この地に飛び込み、これまでとは全く異なる気候のもとで一からの米作りを開始。昨年は初めて石徹白産の米を収穫することができました。「こうして暮らす中で、自分の大好きなお米をつくることができて幸せです」と田中さん。白山の清らかな水の恵みで、無肥料・無農薬の米と野菜を栽培しています。