暮らすように旅する〜農家民宿でプチ移住体験!

文: TABITABI郡上 編集部
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郡上は、観光地として訪れたい場所であることはもちろん、人々が豊かな自然に囲まれて素朴であたたかな暮らしを営んでいる点も大きな魅力。そんな郡上の暮らしを実際に体験できるのが一般の住民のお家に泊まる「民泊」です。中でも、農家に泊まる「農家民泊」では、自然とともに生きる暮らしを体験することができると聞き、今回、郡上大和で農家民泊をしている「くらしの宿 Cocoro」に宿泊し、郡上での暮らしを体験してきました!それでは、農家民泊体験レポートをお楽しみください。

歴史風情のあるまち、郡上大和の農家民泊“くらしの宿 Cocoro”

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郡上大和は、郡上八幡から車で北へ20分程のところにある町。鎌倉時代から戦国時代末期までこのあたりを治めていた東氏が和歌の名家で、室町時代の9代目・東常縁が古今和歌集の講釈と秘説を伝える「古今伝授」を確立したことから、「古今伝授の里」として知られています。東氏館跡庭園や篠脇城跡など、歴史ある遺跡が今も数多く残るエリアです。

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本日お世話になる「くらしの宿 Cocoro」は「ぎふ大和I.C」または、長良川鉄道「徳永駅」から車で約5分のところにあります。宿のすぐそばにある「明建神社」は東氏の菩提寺で、参道は約250メートルにもわたる桜並木になっています。篠脇城付の馬場だったと言われていて、とても風情のある参道です。

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参道の入口にある樹齢700年余の大杉は、「神迎え杉」とも呼ばれる神秘的な杉です。この杉を曲がってすぐのところに宿があります。

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チェックイン時間の14時、宿へ到着しました。玄関にはかわいらしいのれんがかけられています。

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入口で、まずは猫ちゃんがお出迎え。こちらの宿には、4匹の猫ちゃんも一緒に暮らしています。猫好きにはたまりません!

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宿を営むのは、多田ひろきさん・しほさんご夫妻。揖斐川町で専業農家をした後、2年前に郡上に移住し、農泊を始めました。長い間誰も住んでいなかったしほさんのご祖父の家を改装して、農業をしながらゲストを迎え、農体験ができる宿を始めました。

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宿の名前「くらしの宿」は、多田さんご夫妻が同時に思いついたという思い入れのある名前。コンセプトは「たがやす、たべる、くらす」。農と暮らしが体験できる宿です。

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屋内は古民家の味わいはそのまま残っています。壁を塗り、台所を新たに設けてタイルを貼り、棚をつくり、自分たちで手をかけてつくりあげていったそうです。なつかしさを感じる、あたたかみのある空間が広がります。

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こちらは、ゲストルーム。窓からやさしい光がさしこみます。畳でごろごろくつろぐのも気持ち良い。

田んぼと畑で農作業をお手伝い

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部屋で少し休憩したら、早速農業体験へ出かけます。農作業がしやすいように、長袖・長ズボンは持参。手ぬぐいも首にかけて、準備万端です!

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長靴は貸していただきました。

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農作業は季節や天候によって異なるので、その時々で体験内容が変わります。この日はまず、田んぼの除草作業をすることになりました。

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除草機の使い方を教わります。恐る恐る田んぼに除草機を入れて、稲と稲の間の草をとっていきます。土の重さを感じ、なかなかの重労働! こうして丁寧に草をとっていくことで、風通しがよくなり、稲に栄養がいきわたり、無農薬でおいしいお米がとれるそうです。

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農薬を使っていない田んぼには、浮き草が生えてくるそうです。水面に浮かんでいるのは、イチョウウキゴケという純絶滅危惧種。かわいらしいコケが浮いた田んぼは、美しい情景!日差しは強いですが、水辺にいるので気持ちよさも感じます。

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除草作業のお手伝いの後は畑へ。多田さんは田畑併せて3反もの広さの農地を所有しているのだそうです。

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にんじん、かぼちゃ、きゅうり、ズッキーニ、じゃがいも、さつまいも、大豆…、様々な農作物が育てられています。多田さんの畑は堆肥も自家製です。

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ズッキーニの収穫と、にんじんの間引き作業をお手伝い。1本1本が大きく育つように、密集しているにんじんを抜いていきます。間引いたにんじんはとっても小さいですが、食べることができるので、今晩の食事になります。

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田んぼと畑での作業を終えると、あっという間に夕方になりました。17時。猫ちゃんがお出迎えしてくれます。

野菜たっぷりのご飯づくり。かまどで初めての炊飯にチャレンジ!

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部屋で少し休憩をしてから、夕飯づくりのお手伝いをします。収穫したズッキーニやにんじんも下ごしらえに。

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夕飯に欠かせないごはんは、かまどで炊きます。ここに宿泊した人は、みんな晩御飯のお米を自分で炊きます。お米ももちろん、ここで収穫されたもの。家の裏手にあるかまど場へ。「愛農かまど」とよばれるかまどで、なんと、多田さんの手づくりです! 190個ものレンガを積み、つくり上げられています。愛農かまどは戦後、薪にも困っていた時代に少ない薪でも大きな火力が出るようにつくられたかまどで、全国に広まりました。今はそのよさが見直され、愛用する人がまた増えているそうです。

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かまどに火を入れます。ここに宿泊してかまどでごはんを炊く人はほぼ全員初体験だそうですが、今まで失敗したことがないとか!初めてのかま炊き…、とっても緊張します!!

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多田さんに教えていただきながら、火加減を見て薪を足していきます。火が思ったよりも簡単につき、順調に燃えてきます。

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火が弱くなったら、火吹き竹で空気を送ります。10分ほどで、蒸気があがってきます。上手く炊きあがってきたようです。火を止めたら、しばらくおいておき、そのまましばらく蒸らします。

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30分ほど蒸らして、できあがり!お櫃に入れて食卓へ。

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18時半。食事の支度ができて、さて、いただきます!間引きしたにんじん。大日ヶ岳で獲れたわらび。ズッキーニの糠漬け。裏庭でとれたフキ。岐阜県産の原木シイタケと高野豆腐。にぼしの自家製ポン酢和え。小松菜とお揚げの味噌汁。野菜や山菜を中心とした健康的な食事が並びます。

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そして、メインはなんといっても、先ほどかまどで炊き上げたごはん。お米の旨みと甘みがぎっしりとつまっていて、食感もあっておいしい!うまく炊けています!最後には、岐阜県黒川産の豚肉の炒め物。ごはんにも合うコクのある味わい。おいしいです!

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多田さんご夫婦と、ここでの暮らし、農業の話、猫ちゃんの話…、いろいろな話をしながら、食事を楽しみました。

以前専業農家をしていたときは、農業だけに追われてとても忙しかったという多田さん。「もっと丁寧なくらしをしたい」という思いからここに移住し、宿を始めました。こうしてゲストとコミュニケーションをとり、一緒に食事をとるのも楽しみなのだそうです。おしゃべりをしていると、古くからの友人と会っているような安心感があります。

20時。後片付けをした後、夜のおさんぽへ。灯りもほとんどない真っ暗な道を進む多田さんについていくと…、パッと開けたところに、たくさんの蛍の光!残念ながら写真には撮れていませんが、川辺にたくさんの蛍が舞っていました。6月の中旬で、時期がちょうどよかったようです。忘れられない幻想的な光景でした!

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帰宅後、かわいいタイル張りのお風呂に入り、あっという間に1日目は終了。22時。心地よさであっという間に眠りにつきました。

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この記事を書いた人

  ねこ編集長

TABITABI郡上 編集部

TABITABI郡上は「度々、何度も訪れたい街、郡上」をキャッチコピーに、郡上市の観光情報や魅力を伝えるメディアです。たくさんある郡上の魅力に触れながら、季節ごと、エリアごとに楽しむことができる旅の提案、郡上市の新しい魅力に触れられる情報を提供し続けていきます。

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