パワースポット巡り
「白山信仰の息づかいを感じて — 石徹白」

文: TABITABI郡上 編集部
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万年雪に覆われた、崇高で優美な霊峰白山。独立峰にして4県にまたがる広大な山麓を抱え、豊富に蓄えた水で広範囲の平野を潤し、暮らしに豊穣をもたらしてきました。人々は、雨や雪を神の恵みであると信じ、白山を仰ぎ敬い、感謝の祈りを捧げてきたのです。

養老元年(717年)に修行僧の泰澄が山頂を極め、白山信仰が広まり、社域も拡張されました。「白(シラ)」の意味する「清浄」「無垢」「再生」を求め多くの人々がめざした白山の山頂。その道のりは、どのようなものだったのでしょうか?当時の史跡が多く残された登拝道「美濃禅定道」を巡ってきます!

登拝の覚悟を決めるためのお宮
「長滝白山神社」

10時。東海北陸自動車道の白鳥I.Cを下り、長良川鉄道を北に並走すること10分。長滝白山神社の駐車場に到着しました。

参道沿いの古い地図を確認すると、昔は宿泊場所となる坊宿がかなりたくさんあったようです。太鼓橋を渡り、石段を上ると広い境内が見えてきました。

白山開山の際に泰澄が建立した4社の神殿のうちの一つが「白山中宮長滝寺*」。白山の三馬場の美濃側の拠点「美濃馬場」として主に東海地方からの登拝者を受け入れ、最盛期には「上り千人、下り千人」が行き交うほどの隆盛を極めたといいます。

*明治以降は神仏分離令により、「長滝白山神社」と「長瀧寺」に分かれました。

ここは、神様の世界と一般の世界の境目であるとされていたため、この先に進むには「それなりの準備」が必要だったようです。

ここまで辿り着いた人々は室という宿泊所で1日か2日ほど泊まり、まずはこの辺りの美しい仏像や絵画を見たり、伝説の地を訪れたしながら心を落ち着かせます。さらに、僧侶の話に耳を傾け、神前儀式に参加したりしながら順番に神様に近づいていき、ようやく覚悟を決めた人から山に入っていったのだそうです。

境内には史跡や掲示板がたくさん!丁寧に説明がなされているのでセルフガイドでも充分楽しめます。こちらの護摩壇跡は、登拝前に護摩を焚いて祈祷をしたところで、お社のさらに奥にある入峰堂跡は、山伏たちが入山する前の修行をしたところなのだとか。

拝殿の奥に配置された本殿には、白山の三つ峰に見立てられた白山三社が祀られています。

薬師堂は、感染症を抑えたことで霊験を認められたという泰澄の逸話によるものだそうで、三社に次いで建てられたと伝えられています。

どこに立っていても聞こえてくる水の音は癒しそのもの。延年水という霊水もいただきました。古地図をたよりにしながら小道や脇道を散策するのは思いの外好奇心が掻き立てられ、贅沢な時間となりました。

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この記事を書いた人

  ねこ編集長

TABITABI郡上 編集部

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