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パワースポット巡り
「ロマン伝説に出会う旅 — 和良」

文: TABITABI郡上 編集部
投稿日: 2020年2月26日 最終更新日: 2021年11月16日
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郡上市の東の玄関口・和良。町内を巡る豊富な水系により早くから水田が開け、古くは平安時代に郡上郡四郷の一つ「和良郷」として、その地名が書物に記されています。この歴史ある和良には、数多くの伝説と軌跡が今なお残され、パワースポットとして多くの人が訪れているとか。今回は、和良の4つのパワースポットを巡ってみました。

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■和良パワースポットMAP
乙姫様と大蛇伝説/蛇穴
天の岩戸伝説/戸隠神社・重ね岩
白鳩の滝伝説/御手洗の滝
瓢ヶ岳(ふくべがたけ)の鬼伝説/念興寺・鬼の首

【乙姫様と大蛇伝説】清水が湧き出る鍾乳洞・蛇穴へ!

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郡上インターを降りて国道256号を進むこと約20分、道の駅 和良へ到着。そこから歩いて5分ほどで「蛇穴」へ到着します。ここで合っているのかな?と思いつつ進むと「蛇穴」の看板を見つけてひと安心!見渡す限りの山、清らかに流れる水、そして田んぼ…。のどかな風景が広がっています。「蛇穴は八幡町堀越峠から続く石灰岩地帯にある鍾乳洞の東端。この鍾乳洞は奥行きが25mほどあり、その最奥部には巨大な地底湖があると言われています。残念ながら観光洞ではないため入口から覗くことしかできません。

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「おどろおどろしい雰囲気ながらも好奇心が勝り、穴の奥深くを覗こうとしたらひんやり涼しい!さすがは鍾乳洞です。水面ではアメンボがスイースイーと泳いでいる様子も見られて、ほっこり。そして、古くには大蛇が棲んだと言われるだけあり、蛇の寝床のような大きな穴がふたつあります。蛇穴の傍らには、伝説についての案内板が建てられていました。

◆伝説その1:乙姫様から大蛇へ。ほんの少しの出来心が招いた結末

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かつてこの鍾乳洞には乙姫様(竜神・大蛇)が住んでいました。村人が祝儀や法事で膳や椀が必要な時、希望の人数を書いた札を穴の前に置いておくと、翌朝には必要なものが揃えてあったそうです。ある時、村人は乙姫様から鼓を5つ借りました。これがあまりに素晴らしいものだったので、1つを隠して4つだけを返却したそうです。
するとその年はひどい日照りとなり、田畑の水は涸れ、土地がひび割れてしまいました。乙姫様の怒りだと察した村人は雨乞いを行ったところ、今度は激しい雷雨となり、落雷によって辺り一帯に火が上がりました。そして、蛇穴から恐ろしげな大蛇が踊り出してきたかと思うと、黒雲が広がる空へ飛び立っていったそうです。それ以来、いくらお願いをしても椀や膳は出てこなくなりました。ほんの少しの出来心により乙姫様を裏切り、取り返しのつかないことになってしまったのです。

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この穴から大蛇が勢いよく飛び出る様を想像して、鳥肌が立ちました。

ここを流れる水はどこまでも澄んでいて、水底まで透き通っています。太古より変わらず清らかな水をこんこんと湧かせ、村に恵みを与えています。天に昇った大蛇は、この澄んだ水だけは残していってくれたようですね。大きなイチョウの木もあり、紅葉シーズンに訪れるのもいいかもしれません。ちなみにこの清水は「岐阜県名水50選(昭和61年洞窟12月12日指定)」にも選出。ここから湧き出る水を使い、銘酒「福和良泉(ふくわらい)」という地酒が造られたり、天然わさびを育む水としても利用されています。

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この記事を書いた人

  ねこ編集長

TABITABI郡上 編集部

TABITABI郡上は「度々、何度も訪れたい街、郡上」をキャッチコピーに、郡上市の観光情報や魅力を伝えるメディアです。たくさんある郡上の魅力に触れながら、季節ごと、エリアごとに楽しむことができる旅の提案、郡上市の新しい魅力に触れられる情報を提供し続けていきます。

Photographs by TABITABI郡上編集部

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