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呑み歩き

郡上ほろ酔いはしご酒

岐阜県美濃加茂市・JR美濃太田駅から長良川鉄道に乗って1時間半。郡上八幡の入り口「郡上八幡駅」に到着。素敵な古い町並みには、きっと良い酒場があるんじゃないかしら。今夜は宿も予約して、はしご酒への準備も万端。駅から歩き、街並みを楽しみながら20分ほど、新橋を渡ってほど近い場所に、まずは1軒目のお目当ての店「泉坂」がありました。

「泉坂」で郷土料理をアテに一杯

「泉坂」で郷土料理をアテに一杯

まずは1軒目!期待を胸に暖簾をくぐると、大きな鉄板が!ジュワジュワ焼いている良い香りを感じつつ、お品書きを拝見。

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鶏ちゃん(ケイちゃん)、美濃地鶏ステーキ、朴葉味噌焼き、飛騨牛と、岐阜・郡上ならではのメニューがたくさん。気になる料理が多すぎて、すでに一晩では足りない予感。まずは、岐阜といえばの一品「朴葉味噌焼き」と「漬物ステーキ」を注文し、早速、日本酒で乾杯!

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「朴葉味噌焼き」は、朴葉の上に椎茸などの野菜、味噌だれ、その上には目をみはるほどの霜降り飛騨牛!

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心踊りつつ焼いていただくと、さすが飛騨牛ならではの口どけと旨味。お酒もすすむし、ごはんにもよく合うので定食メニューがあるのも納得。

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「漬物ステーキ」は、白菜の漬物と岐阜の郷土食の赤蕪入り。こちらも卓上で焼いて、卵をじゅわりと入れたら出来上がり。カウンターでお隣になった常連さんとお話しするのも楽しい時間。いつも注文してるという「豆腐田楽」は、なんと鉄板で豆腐を香ばしく焼き上げます。後ろの席には、長良川鉄道でご一緒した、オーストラリアからひとり旅で来たという方とも偶然の再会で、乾杯!

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日本酒をおかわりしつつ、古地鶏ステーキを。これは郡上八幡でも育てている奥美濃地鶏。平飼いされているだけあって、ほど良いハリ感!

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これだけ頂いても、さらに気になるメニューがありました。その名も「郡上焼き」。かつて郡上八幡には5、6軒ほどの駄菓子屋があり、そこに鉄板焼きがあったそう。郷土食を大切にしていた初代大将が、お店のメニューにしたものです。さらりとしたソースで軽やかな仕上がり。あっという間に完食できます!「郡上焼きそば」には、ご近所の製麺所の麺を使用。ハリのある麺が特徴です。

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鉄板焼きの景色を楽しみつつ、地元の人と観光客で賑わう店。大満足でお店を後にしました。

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路地裏の名店「しのぶ」で
ディープに一杯

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路地裏の名店「しのぶ」で
ディープに一杯

そしてはしご酒の2軒目は、町の裏路地にある「しのぶ」。暖簾をくぐると、こちらのお店を切り盛りする女将の久江さんが笑顔で迎えてくれ、お酌をしてくれました。

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こちらでも郡上ならではの一品「鶏ちゃん(ケイちゃん)」と日本酒を注文。50年近く使い続けているという立派な鉄板の上にのった、アッツアツの鶏ちゃんを、目の前で焼いてくれます。ふんわり仕上げの鶏肉は、奥美濃地鶏のモモ肉のみを使用して、特製味噌とみりんで漬け込んだもの。ふんわり香ばしい焼きあがりにお酒も進みそう。翌日が仕事のお客様のことを考えて、ニンニクを別添えにしてるのは、久江さんならではの気遣い。

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開店当初は、お好み焼き、焼きそばなど、ご近所の洋裁学校の生徒がお昼を食べに来る鉄板焼き屋でしたが、彼女の人柄に惹かれてか自然と近所の勤め人たちが飲みに来るようになり、今のスタイルになったそう。お嫁に来るまでは、和裁、洋裁を勉強していて働いたことがなかった久江さん。当初はお客さんが色々教えてくれたそうです。

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飲み屋だけれど、家族で来る人もいるからと、唐辛子を入れたメニューはなく、奥にはこたつ席も。90歳近くになる品の良い常連のお父さんも、昔から通っているんだと嬉しそうに話してくれました。

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初めてなのに「ただいま」と言いたくなるような温かな店。しのぶで出会った常連さんたちと意気投合し、3軒目、4軒目と楽しい夜は続きました。郡上八幡の呑みの〆は、お寿司が多いとか。ぜひまた飲みに伺わねば!

minokamo(長尾明子)

岐阜県美濃加茂市出身。郷土食研究家、写真家、挿絵家。子供の頃、祖母の家で、「祖母と一緒に作った料理」の記憶から、料理で楽しく人と繋がることをテーマに、その地に根ざした食材で料理提案、イベントも開催、プロデュースする。各媒体でのレシピ提案、道の駅メニュー開発、全国の郷土食取材では、撮影、文章、撮影、アレンジレシピ作成も手がける。写真家としても活動、料理、スタイリングはもちろん、コミュニケーションを通して楽しい輪作りを行う。岐阜新聞で季節の料理連載中。

Photographs by minokamo