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白鳥おどり

白鳥おどり

白山信仰とつながりの深い
「白鳥おどり」

白山信仰とつながりの深い「白鳥おどり」

郡上には「白鳥おどり」「白鳥の拝殿踊り」「郡上おどり」と3つの踊りがあります。白鳥おどりは、400年ほどの歴史がある伝統的な踊りで、軽快なテンポが若者から人気を集めています。切子灯籠を吊り下げたおどり屋形から響く情緒あふれる唄・三味線や笛・太鼓などの軽快な鳴り物。踊り子たちはその屋形を囲むように輪を作り、手拍子や下駄の音を響かせて、熱狂的に踊ります。毎年約20夜開催している白鳥おどりは、みんなで参加して楽しむ踊り。8月13日~15日の3日間にわたって行う徹夜おどりでは、地元の人だけでなく全国から集まった踊り好きが集い、東の空がうっすらと明けるまで下駄の音を鳴り響かせ、踊り明かします。

白山信仰とつながりの深い「白鳥おどり」

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テンポが速く爽快な踊り
若者たちからも人気!
別名「白鳥マンボ」

切子灯籠を吊るし、その下で軽快なテンポで踊ることが特徴の白鳥おどり。伊勢おどりや念仏踊りを源流とする郡上おどりは、ゆったり優雅な踊りが多いのですが、白鳥おどりは白山信仰との関わりを色濃く残しているのが特徴です。

江戸時代中期から昭和初期まで、神社の拝殿の中央に悪霊除けの花笠に由来する切子灯籠が吊り下げられ、美声自慢の若者たちが音頭を取り合い、板敷きの拝殿の床で下駄の音を鳴り響かせながら輪を作って踊っていました。
現在、全国から訪れる踊りファンが楽しむ白鳥おどりは、「白鳥踊り保存会」が昭和22年代に白鳥神社などの拝殿踊りで踊り継がれてきた白山信仰文化圏の多くの踊りの中から代表的ないくつかの種目を選び、整備したもの。 そして、昭和30年代に白鳥神社の切子灯籠の型を取り、紙を貼って手作りした灯籠を街頭に吊るし、笛・太鼓・三味線などの鳴り物を入れて踊り屋形を囲み、街頭で踊る娯楽としてより愛されるようになったのです。
若い人たちが集い、切子灯籠と月明かりの下で歌い踊るというかつての楽しい時間が、令和になった今でも若者をはじめ県内外の踊りファンを魅了し続けています。

最も古い盆踊りがルーツ
踊りと心意気を継承する
「白鳥おどり」

白鳥踊り保存会 会長 正者英雄さん

最も古い盆踊りがルーツ踊りと心意気を継承する「白鳥おどり」

白山信仰をルーツにしながらも、かつての地域社会において最大の楽しみであり、男女の出会いの場という側面でもあった盆踊り。この地方に伝わる盆踊りを守っていくために、戦後の昭和22年(1947年)に「白鳥踊り保存会」を発足。現在会長を務める正者英雄さんは、生まれも育ちも白鳥町。幼少の頃から白鳥おどりに親しんできました。

「伝承するのは大切なことですが、みんながそれぞれ楽しむことが一番大切。基本的な型はありますが、自由に踊って楽しんでもらえたら」と正者さん。
「まずはお囃子に合わせて体を動かして、足を覚えて、手の振りを覚えて…と少しずつでいいんです!お囃子も踊り子さんから『もっと速く』など声をもらって、どんどん速くなり、ヒートアップしていくこともあるんですよ。跳ねるように踊る曲では踊りの輪の外を走り回っている子どもも見かけますが、最初はそれでいいんです(笑)。その場に居合わせた人たちと楽しい時間を共にする。それが白鳥おどりの醍醐味ですね」。
「最近発見したのは、阿波踊りとテンポや調子が似ていること。阿波踊りをやられている方は、わりとすぐに白鳥おどりをマスターされるんです。遠く離れた地方の踊りとの共通点や違いを感じられるのも、盆踊りの魅力なのかもしれませんね」。
踊りは、「源助さん」「シッチョイ」「八ツ坂」「猫の子」など8曲。鍬を振り下ろす仕草や土を平らにする手つきなど、農業や養蚕にちなむ振り付けも多いのが特徴です。
「みなさんに楽しんでもらう一方で、保存会としては踊りの基本をしっかりと後世へ受け継いでいきたいと思っています。現在、会員は43名いますが、20代30代の若い子たちも入ってくれました。
この子たちには、技を磨くと共に友人知人を連れてきて輪を広げてくれることに期待したいです」と茶目っ気たっぷり。
毎年、約6万人が訪れる白鳥おどり。踊り子たちが躍動する輪に入って、一期一会を楽しみつつ、400年以上受け継がれてきた「娯楽」を感じてください。

最も古い盆踊りがルーツ踊りと心意気を継承する「白鳥おどり」

白鳥おどりスケジュール

白鳥おどり ねこ編集長

7月上旬〜8月下旬の約20夜、開催しています。
白鳥観光協会公式サイトにてご確認ください。

白鳥おどりスケジュール

白鳥おどり ねこ編集長