切子灯籠の下で歌って踊る!
幽玄で素朴な白鳥の拝殿踊り
少しずつ日が暮れる夕方、大きな切子灯籠が神社の拝殿に吊るされ、その灯りの下で唄と手拍子、下駄を鳴らして踊る素朴な踊り「白鳥の拝殿踊り」。江戸時代の中頃からお盆に踊られていた、いわば盆踊りの元祖とも言える踊りです。昔ながらの踊りを今なお継承していることから、平成13年(2001年)岐阜県重要無形民俗文化財に指定され、続いて平成15年(2003年)に国選択無形民俗文化財に選ばれました。子どもから大人まで、地元の人も県外から訪れる人も、みんながそれぞれに楽しめる白鳥の拝殿踊りの魅力をご紹介します。
江戸時代の中頃から
途絶えることなく受け継がれてきた
白鳥の拝殿踊りは4つの神社で開催
拝殿で行う盆踊りがいつ始まったのか定かではありませんが、享保8年(1723年)7月9日の「経聞坊留記(きょうもんぼうるき)」(長滝白山神社所蔵)に「盆中御宮にて踊り申事奉行により停止の書状到来」と記述があり、逆にそれまで境内での盆踊りが行われていたことがわかります。そして、これが白鳥の拝殿踊りを示す最古の資料ということで、白鳥の拝殿踊りの発祥祭が毎年7月9日に長滝白山神社で行われるようになったのです。禁令が出されながらも密かに踊り継がれてきたのは、盆踊りを深く愛する白鳥の若者たちが多くいたという証です。
かつては様々な神社で行われてきた拝殿踊りでしたが、「白鳥の拝殿踊り」を行う神社は長滝白山神社、前谷(まえだに)白山神社、白鳥神社、野添貴船(のぞえきふね)神社のみとなっていました。しかし近年、「拝殿踊りを継承したい」という地域の人たちの想いと他県から訪れるファンの願いが実を結び、拝殿踊りを行う神社が少しずつ復活しています。
白鳥の拝殿踊りスケジュール
- ・7月9日 長滝白山神社
- ・8月16日 前谷白山神社
- ・8月17日 白鳥神社
- ・8月20日 野添貴船神社
- ・9月26日 白鳥神社
拝殿踊りが行われる神社は、少しずつ増えてきています。
白鳥観光協会公式サイトにてご確認ください。
拝殿踊りスケジュール