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想像以上の“手作り”に驚き! 明宝ハム工場見学

文: TABITABI郡上 編集部
投稿日: 2020年2月26日 最終更新日: 2020年10月9日
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郡上市明宝エリアといえば、地名にもなっている「明宝ハム」が有名です。「秘密のケンミンSHOW」でも岐阜県の秘宝として紹介され、その名を全国に轟かせた特産品のご当地ハムは、材料、品質ともに普通のハムとは一味違う!ということで、今回はTABITABI編集部がその秘密を探りに「明宝ハム工場」の見学へ行ってきました。

「秘密のケンミンSHOW」でも紹介された
岐阜県の秘宝「明宝ハム」の秘密が丸見え!?

岐阜県郡上市の山に囲まれたのどかな風景の中にある「明宝ハム工場」。岐阜県民の食卓にはおなじみの、あのオレンジ色のハム「明宝ハム」はこちらの工場で作られています。2018年に完成した新・本社工場では、ハムができるまでの工程を無料で見学することができるということで、大人の社会見学に出かけてきました。

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お中元の季節になるとよく見かけるオレンジ色のハム・明宝ハムは「プレスハム」と呼ばれるハムです。国産の豚肉100%にこだわり、添加物や保存料も使用されていないというハムは、一体どのように作られているのでしょうか。

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この日は予約をしていたので、営業部の鷲見さんが案内をしてくださいましたが、予約がなくても大丈夫。工場見学には各所にムービーが流れるモニターがあり、とてもわかりやすく作業工程を案内してくれますのでドライブの途中にふらりと立ち寄っても楽しむことができます。

肉々しい食感の秘密は、こだわりの手作業にありました。

建物に入ると、そこはまさに作業中のハム工場。「こんなに見せても良いの? 」と驚くガラス張りの作業スペースは、工場の中が隅から隅まで丸見えなんです。それだけ製法に自信があるということなのですね。

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まず最初は解体の工程を見学します。この工程が明宝ハム一番のこだわりとのことですが、びっくりするのはその作業が全て人の手で行われていたことです。7~8キロの豚のもも肉を、包丁を使って素早い手さばきで解体します。赤身、筋、脂身など、部位ごとにきれいに分けられ、機械では取り除けない細かな血合いや筋を丁寧に除くことで、明宝ハム独特の肉々しい食感を生み出すそうです。

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肉は全て新鮮な冷蔵のものを使い、冷凍肉は一切使わないため、ドリップや臭みが出ないとのこと。確かに、工場内はドライで清潔。鷲見さんによれば、全国に流通する豚肉の98%が冷凍され、冷蔵で流通する新鮮な肉はたった2%しかないため、明宝ハムは全国からこだわりの冷凍されていない豚肉を集めてハムの原料にしているそうです。この工場では1日に2トン(豚に換算すると約120頭分)もの量を捌くそう。

調味料は社員も知らない企業秘密。

解体された肉は、親指くらいの大きさにカットされ、冷蔵庫で1週間程熟成されます。その後、ミキサーで合わせて調味料で味付けをするそうなのですが、この味付けに使われる調味料の配合は、なんと社内でも数名しか知らないというトップシークレット。ガイドをしてくださった社員の鷲見さんも知らないそうで……気になります!

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その後は、見覚えのあるオレンジ色の袋に肉を詰めていきます。肉を詰める人、分量を調整する人、留め具をつける人、チームワーク良く進められる作業についつい見入ってしまいます。袋詰めしたハムを、リテーナーと呼ばれる網目状の金属型にはめて加熱するので、あの独特の凹凸ある形になるんですね。

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明宝ハムは、ハムの中でもプレスハムという種類。プレスハムというのは日本独自の製法で、細かくカットされた肉をギュッと寄せ集めて固めているので弾力ある歯応えの出る作り方です。聞けば、戦後の食べるものが少ない中、保存性が高く動物性タンパク質を摂取することができる栄養のあるものを作るため考案された製法とのこと。歴史を感じます。

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ここまで、ほとんどの工程が手作業で行われている明宝ハムづくり。約50名ほどが作業をしていて、どれも手間のかかる仕事です。明宝ハムっておいしいけれど少し高価だなと思っていましたが、これだけ人の手をかけて丁寧に作っていることを知って納得です。

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工場見学の最後には、試食販売のコーナーへ。定番のものから、青紫蘇ガーリック風味やソーセージなども並んでいて、色々な種類を食べ比べることができる直営工場ならではのお楽しみです。イメージキャラクターの子豚「ブービー・ブーブー・ブーボー」のかわいいシールももらえました。

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この記事を書いた人

  ねこ編集長

TABITABI郡上 編集部

TABITABI郡上は「度々、何度も訪れたい街、郡上」をキャッチコピーに、郡上市の観光情報や魅力を伝えるメディアです。たくさんある郡上の魅力に触れながら、季節ごと、エリアごとに楽しむことができる旅の提案、郡上市の新しい魅力に触れられる情報を提供し続けていきます。

Photographs by TABITABI郡上編集部

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