俄郡上産の自家製粉蕎麦に“ころ”が合う
郡上八幡には素敵な蕎麦文化が根付いていることを知り、さらに蕎麦の情報を求めたところ、なんと郡上産の蕎麦を仕入れて打っている店があるという。郡上八幡での3杯目の蕎麦は「俄(にわか)」で味わうことに決めました。
店主・原保元さんは生まれも育ちも郡上八幡。元々、この郡上八幡で居酒屋を営んでいました。そのうち、好きが高じて店で蕎麦を裏メニューで出すようになったそう。「蕎麦を打てば打つほど、その面白さに開眼してしまって、いつしか蕎麦の店を出そうと考えるようになりました」と、「俄」開業のきっかけを教えてくれました。
そんな折、原さんに思いがけない地蕎麦との出会いがありました。「それまでは仕入れた蕎麦粉で打っていましたが、もっと美味しい蕎麦を求め、自家製粉したいと考えるようになっていました。JAさんから地蕎麦が手に入ると案内してもらったので、すぐに導入を決めたんです」。
仕入れた郡上産の玄蕎麦を自店の電動石臼で粗さの異なる2種の蕎麦粉に挽き、粗挽き2に対して、細かく挽いた粉1をブレンド。これを二八蕎麦に仕上げます。蕎麦を打つ際の水は、地元の酒蔵で用いられている仕込み水を使うという徹底ぶりです。