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初体験!大日ヶ岳でバックカントリーに挑戦

幼少期からスキーをしている私にとって、バックカントリーは憧れで、いつかはやってみたい!と思っていました。が、そう簡単ではないことも分かっていたので、これまでは『憧れ』のままでした。

そんな憧れのバックカントリーに、今回、ついに大日ヶ岳で挑戦!
登り進める度に、輝かしい景色を見ながら「しんどいっ!」「楽しい!」をエンドレスに感じ、いよいよ滑るポイントへ。

興奮と共に怖さも感じていた時、ガイドさんがキラキラの笑顔で話してくれました。

「整備もない、誰も滑っていない、ここを滑るために登るんですよ」

バックカントリーとは

スキー・スノーボードなどゲレンデで楽しめるウィンタースポーツ。そこから新たなステージを楽しめるのが「バックカントリー」です。

バックカントリーとは、スキー場などの管理・整備された区域ではなく、自然そのままの雪山を滑るウィンタースポーツのこと。

自らの力で雪山を登り、未圧雪の斜面や大自然の景色を堪能できることが魅力です。一方で、雪崩や遭難のリスクが高いため、適切な知識と装備、経験が不可欠。ゲレンデの上級コースをスピードコントロールしながら滑れることが最低条件です。

なので、誰でも行けるわけでないのです。

私のように初めて、バックカントリーに挑戦する際は、ガイド付きのツアーに参加することを強くオススメします。今回は、高鷲スノーパーク内にあるバックカントリーツアーデスク番亭に取材協力していただきました。

大日ヶ岳について

今回の舞台となる大日ヶ岳。標高1,709m。山域は郡上市と高山市にまたがり、郡上北部の山岳エリアを代表する山です。
地元民にとってはシンボル的な山で、幼い頃の遠足登山は大日ヶ岳と決まっていました。

大日ヶ岳

さらに、『分水嶺の山』とも言われ、湧き出した水が、ここから長良川・庄川・九頭竜川の3方向へ分かれて流れ出るという特徴も。歴史的背景では、白山信仰と結びつく『山岳信仰の山』として位置づけられています。 

暮らしの中に溶け込んでいるだけではなく、郡上市民にとって大日ヶ岳は、地理的にも歴史的にもなくてはならない象徴的な山なのです。

ガイド竹尾さんによると、大日ヶ岳はバックカントリーを始めやすい山だといいます。
理由はまず、アクセスしやすいこと。スキー場から入っていくので山頂までも比較的短時間で登ることができバックカントリー入門としても練習の場としても適しています。

また、滑りやすい斜面が豊富で多様なルートがあることです。木が適度に間引かれた空間や開放的な斜面が多く、ライン取りもしやすいそうです。

初体験!バックカントリーに挑戦

自然をそのまま丸ごと楽しめるバックカントリー。もちろん体験してみたいですよね!
「でも、初めてやるには…」とハードルを感じる人もいると思います。私もその一人でした。

雪山に入る前に

今回ご協力していただいた番亭では、山に入る前に、スノーシューなどの道具やアバランチギアの使い方についてレクチャーしてくれます。アバランチギアとは、雪山を安全に滑るため、また、万が一の場合の生存率を高めるための必須装備です。

アバランチギアの三種の神器
・ビーコン ⋯ 電波の送受信機。雪崩発生時は埋没者を捜索し、自らが埋まった場合は居場所を知らせるため、全員が必携。
・プローブ ⋯ 折りたたみ式の探索棒。ビーコンで絞り込んだ埋没者のピンポイントな位置や深さを探り当てる道具。
・スノーショベル ⋯ 雪を掘り出すための専用スコップ。硬く締まった雪でも掘り出せるように、軽量で頑丈なものが使用される。

アバランチギアをリュックの中に入れスタートします。
これらの道具も番亭でレンタルが可能です。

そのままの山の「楽しさ」と「怖さ」

登山路までは、ゴンドラで登れるのでここまでは楽ちん。
ここまでは…。

一通り、道具の使い方を理解したら、いよいよ山へ入っていきます。

山に入って、5分足らずで「あ、これは意外と疲れるかも…」山を舐めてました。
慣れないスノーシューに、重たい荷物。

山の上の方をみながら「遠いな」と足元をみながら必死で登ります。

登りきったその景色は「わぁ…」と思わず声が漏れるほど、嬉しい景色でした。

絶景をみて嬉しいと思う感覚は初めてで、地元の山でこんなに素敵な景色を見ることができるなんて、としみじみ感じました。

絶景って、ある程度はイメージできると思うんです。でも、目の前にしたらその絶景はちゃんと予想外。

自分の暮らしている町が見えたり、整備されていない山だからこそ見られる雪のカタチだったり。登っている最中も自分の体と向き合う時間だったりで、普段は真っ直ぐ感じられないところまで感じられる時間でした。

①雪紋:強風によって雪原が削られ、固い層が波模様のように残るもの。
②枝に雪がコーティングされて神秘的に。
③雪庇:風下の尾根などに風で雪が吹き溜まり、ひさし状にせり出した巨大な雪の塊。
冬山登山において最も危険な地形の一つ

山頂に到着!

山頂について一安心したものの、メインはこれから…!未圧雪の、自然そのままの雪を滑ります。

正直、怖かったです。

ゲレンデでパウダーは滑っているものの、知らない山の斜面。ガイドさんがいなかったら落ち着いて滑れなかったかもと今になって思います。

滑り出す前に「あぁ!怖いっ!!」と私が言うと、「最高の雪質だから思う存分楽しんで!」とガイドさんたち。ガイドさんが楽しそうだから、こっちまで楽しくなって、思わす滑りながら「楽しい!!!」と叫んでました。

自然の山でしか感じられない「気持ちよさ」や「空気感」「景色」「達成感」。けれど、ちゃんと「怖い」とも思いました。

今、雪崩が起きたら。雪に埋もれて動けなくなったら。足を踏み外して谷に落ちてしまったら。

…自然の力にはやっぱり人間は敵わないから、この美しさを体感するためにはリスクヘッジすることが必要で、知識も大切。

だから、ツアーで毎日山を見ているガイドさんがいる安心感は大きかったです。

番亭代表 竹尾さんの華麗な滑り

全身で自然を感じ生きている実感

大日ヶ岳でのバックカントリーは、ちゃんと疲れたし大変なところもあるけど、2・3時間で登れ、想像よりも「楽しかった」という印象が強かったです。「なぜ今まで体験してこなかったんだろう」と不思議に思うくらいに。

そして、自然の偉大さを再認識できる体験でした。楽しさも怖さも感じ、大袈裟かもしれないけど「生きている実感」を感じられる体験でした。

無事に山を降りて、もっと山を雪を感じるために滑りのレベルアップをしようと心に決めました。

ずっとこの雪山が当たり前に感じられる郡上であってほしい。そう願う体験でした。

取材協力:番亭 高鷲
〒501-5305 岐阜県郡上市高鷲町西洞3086ー1 高鷲スノーパーク内
TEL:080-9568-3124
https://bambootail.com/takasu/

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