【編集部 宿泊施設探訪】 全国のキャンパーに愛される、創業50年を超えた老舗のキャンプ場「ひるがの高原キャンプ場」
郡上八幡からおよそ40km北へ進んだ先にある、ひるがの高原。ここは郡上市のなかでも気温が低く、8月の平均最高気温が27度、朝晩は18度以下になる日も少なくありません。避暑地として人気があり、別荘が多いエリアです。
ここに、創業50年という長い歴史を持つ「ひるがの高原キャンプ場」があります。森そのものといった施設内に、編集部がおじゃまさせていただきました。
総面積15ha。広々とした森キャンプ
「ひるがの高原キャンプ場」は、ひるがの高原スマートICから車で8分ほど。ひるがのエリアの入り口ともいえる場所にあります。
キャンプ場の敷地はなんと約15ヘクタール=約150,000㎡。もはや「キャンプ場」というよりは森そのもの、なのかもしれません。
そしてキャンパーにとって嬉しいポイントとして、キャンプサイトは番号による場所の指定は一切なし。
管理棟でチェックインをして、自分たちで歩きながらキャンプする場所を自由に選ぶことができます。もちろん、敷地内は車で移動することもできますよ。
キャンパーが好む、こだわりのサイトづくりを可能に
テントを張る場所を考えながら散策道を歩くと、樹齢百年の木もある森の中は、立ち木がよく手入れされ、日差しが適度に入り、とても気持ちいいです。
木陰をうまく利用してテントを設置し、ゆったりとコーヒーを飲んだり、談笑しているお客さんの姿がちらほらと目に飛び込んできます。
きっちりと線が引かれたような区画ではなく、地形を生かした区画サイトなので、ゆったりと過ごすことができます。木々で隣の区画からの視線が遮られるのも、森の中だからこそ。
特徴的なのが、こだわったサイト作りをするお客さんの多さです。写真のテントとタープの持ち主は、韓国から個人輸入をされているこだわりぶり。まるで野外にできたお部屋のようで、見ているだけもワクワクします。
また、サイトの地面は土で固めてあり、テント設営の際のペグ(テントを固定する杭)も打ちやすそう。直火がオッケーなので、キャンプの醍醐味である焚き火も楽しめます。火を囲みながらだと、本音で語り合えていいですよね。
テントを張るなら、川沿いがおすすめ
これだけ広いと、どこにテントを張ろうか迷ってしまいます。
管理人の方によると「便利さを重視したい人は水場やトイレの近くに、ひっそりと過ごしたい人は、あまり人の通らない奥の方に行くのがよいのでは」とのアドバイス。
編集部おすすめは、場内を流れる戸谷川沿い。川のせせらぎをBGMに、せわしない日常から離れてゆっくりとすごすことができます。
浅瀬の川が多いので、子どもたちを遊ばせても安心です。川の水に足をつけ、川の流れを感じて、はしゃぐ。子どもたちにとってはそれだけでも楽しい思い出になります。自然が大好きな大人になる、大切な一歩ですよね。
大人数なら、バンガローやコテージも
敷地内にはオートキャンプ場だけではなく、テント泊に慣れない方にとって安心なバンガロー、コテージ、山荘が合わせて8棟あります。1棟貸しで、5名〜10名まで泊まれるので、大人数の場合におすすめです。
こちらは管理事務所から近くに建ち並ぶ、木製のバンガロー。6帖タイプ(定員5名)・8帖タイプ(定員6名)・10帖タイプ(定員10名)の3種類があり、写真は定員6名の8帖タイプ。
バンガロータイプのお部屋は寝具が必要です。部屋の中は畳になっているので、寝袋があると、しっかりと眠れそうです。シャワーやトイレ、炊事場などはテントサイトと共有で利用します。
こちらは2階建てのコテージの8畳の和室。
コテージの特徴は、お風呂やトイレがついているほか、寝具(マットレス、まくら、毛布)や温風ヒーターなども用意されていること。アウトドアに慣れていない方でも快適に過ごすことができます。
外にはBBQテラスもあり、プライベートな空間で食事をすることもできます。
シャワーやランドリーも整備
キャンプ場内には合計5ヵ所の炊事場があり、BBQができるU字溝や水道が整備されています。鉄板や鍋、飯ごうなどは有料で貸し出しもおこなっています。
こちらは「コインシャワー」と「コインランドリー」。
シャワーは2か所、コインランドリーは1か所設けられており、24時間利用することができます。
キャンプ場外すぐには、同じ系列の「ロッジほらひら」(時間・人数に制限あり)や、近隣にも温泉があるので、ゆっくりお風呂につかりたい方はそちらの利用もオススメです。
トイレを見ると、キャンプ場では珍しいウォシュレットが導入されています。
また、Web予約が当たり前のご時世に、あえて予約は電話のみ。
その理由は、お客様と直接お話をして、あらかじめ注意事項やお願いをちゃんと伝えて、気持ちよく使っていただきたいから。そのため、どうしても電話が混み合ってしまうそうですが、実際に「一度来たら、ほかのところには行けない!」というお客さんも多いといいます。
景観、立地、設備、環境ともにレベルが高く、料金もリーズナブル。
なによりキャンプを快適に楽しんでもらおうという心意気がいたるところに感じられる、編集部も感動するキャンプ場です。
シーズンの予約開始日には、毎年電話が殺到してつながらないほどだといいます。
例年、予約受付は4月1日(4〜6月分)、6月1日(7〜10月末分)の2回に分けて開始されます。行ってみたい! と思ったら、早めに予定を立てておくのが良さそうです。