自然環境を次世代へ繋げる
NEXT100

『ふきのとうの芽生えを皮切りに、草木が一斉に芽吹き、目に入るものすべてが緑に包まれる里の春。

初めて釣ったとき、綺麗すぎてずっと眺めていたアマゴの姿。

夏、学校が終わると、急いで着替えて、水中メガネと網を持って駆けつけた川。

最初は目をつぶりながら飛んだ岩や橋からのジャンプ。

河原でおやつ代わりに焼いて食べた鮎の味。

燃えるような赤やオレンジの紅葉に包まれた世界で、まるで宝探しをするように拾ったキノコ。

まるで無音の劇場をみるような大粒の雪が積もる瞬間。

全身雪だらけになりながら、どれだけ寒くてもやめなかったソリ遊び。

初めて乗ったスキー場のリフト・・・』

これらは現在「大人」と言われる我々がここ郡上で四季を通じて、あたりまえのように体験してきた事柄。
そのいずれもが、キラキラとした宝石のように心のなかに思い出として刻まれてきています。

この当たり前であった環境が、もう当たり前ではなくなってきているのは御存知の通りです。

「昔はもっと川にたくさん魚がいた」、「昔はもっと川が綺麗だった」、「昔はもっと山菜やキノコがたくさんあった」、「昔はもっと雪がたくさん降った」・・・。

自分たちですら先人たちから聞かされてきた嬉しくないこの「昔はもっと」という言葉を、自分たちがいよいよ発する世代になってきたとき、このまま同じことを次の世代に言うのをどうしてもやめたいと思い、同じことを憂う仲間とともに、小さいながらもアクションを興すことにしました。