湧水を使ったモノづくり。郡上でうまれた持続可能を目指した唯一無二のアウトドアギア。
「GUJO OUTDOOR WEEK」への出展をきっかけに、デザイン性だけでなく便利な機能性と耐久性を兼ねた商品の魅力を発信している『HiHæk(ハイヘイク)』。プラスチック製品の企画・製造・販売を行う郡上市の地域企業「八幡化成株式会社」が、満を持して展開する“郡上初”のアウトドアブランドです。
日常の必需品でありながら、環境配慮の観点から敵視されがちなプラスチックを扱う会社としての「持続可能」への責任と、郡上でモノづくりを行うことへのこだわりを取材しました。気がつけば、私の車のトランクにもいつも収まっている、便利で邪魔にならない多機能ボックスをはじめとするHiHækの商品や魅力をご紹介します。
空前のアウトドアブームとなった、2020年〜現在。
テレビや雑誌では連日アウトドア特集が組まれ、新しいキャンプ場やグランピング施設、アウトドアサウナの施設が次々にオープンしています。100円均一ショップやホームセンターの陳列棚には充実したアウトドア用品が並び、手軽に誰でもアウトドアを楽しめるようにもなりました。
大きな車のトランクにパンパンの荷物を積み込んで、大自然の何もないところへテントを張って、ご飯を準備して…。
そんな準備や手間、アウトドアスキルなど、どこか敷居が高そうだったアウトドアも、キャンプギアのレンタルサービスや普及によって手軽になり、手ぶらで参加できるアウトドア体験など楽しみ方の幅が増えていることも、アウトドアブームを後押ししているのではないかと感じます。
忙しい日常における人間関係や仕事のストレス、不安定な社会情勢、新型コロナウイルス感染症など、暮らしの中で感じる枯渇感を癒すアウトドア。アウトドアを始めた人の中には「次は〇〇をしてみたい!〇〇へ行ってみたい!」とアウトドアの魅力にハマってしまった人も多いのではないでしょうか?
インスタントコーヒーから、湧水を使ったハンドドリップコーヒーへ。
日帰り登山から、キャンプ登山へ。
次への挑戦の方法や挑戦のハードルを自由に決められるのもアウトドアの魅力だと思います。そうやってアウトドアの沼(みりょく)にハマった方や、自分だけのアウトドアアイテムを検討している方へ、郡上初のアウトドアブランド「HiHæk(ハイヘイク)」をご紹介します。
HiHækは実績あるプラスチック商材をつくってきた会社が新たに展開するアウトドアブランドで、まだまだ商品数は少ないものの、スタイリッシュで高い機能性のモノばかり。
さまざまなアウトドアギアに溢れる今日だからこそ、ただ使っていて楽しいギアだけではなく、ストーリーがあり、こだわりが詰まったものを選びたい。「良いものを長く使いたい」という持続可能で賢い選択をしたい方必見、世界30ヶ国へも商品を展開する八幡化成の新ブランド「HiHæk」の魅力を紹介します。
HiHæk(ハイヘイク)
HiHækは、八幡化成株式会社が2022年に立ち上げたアウトドアブランド。
同社は1965年の創業から「心が豊かに満たされるモノづくり」をコンセプトにプラスチックを主原料とする家庭用品、園芸用品、雑貨などの4ブランドを展開し、企画から製造、販売までを一貫して手掛けているプラスチック雑貨メーカー。人気商品であるインテリアになるバケツ「omnioutil(オムニウッティ)」を始め、デザインや耐久性にこだわられた各商品は、「グッドデザイン賞」の受賞や」SDGsの国連認定」も受けている。また、国際見本市「メゾン・エ・オブジェ(フランス)」などの出展を機に世界からも注目されている。
HiHækとは?
ここを見れば、HiHækが丸わかり。
今回の取材からHiHækには、3つのポイントが感じられました。
① 創業時から大切にしている「デザイン性」
② プラスチックを扱う会社として、環境課題と向き合った「耐久性(持続性)」
③ かゆいところに手が届く「機能性」
ブランドを立ち上げ間もないHiHæk。
商品ラインナップこそまだ少ないが、使っていて“しっくりくる”アウトドアギアが並びます。
HiHækの商品は素材に重厚感がありながらも、非常に軽く持ち運びに便利です。
「キャンプスツールバケット」は椅子として大人が座っても安定感があり、サイドテーブルや収納ボックスとしても機能します。カラー展開もカーキやコヨーテ、ブラックなど自然の中へ持って行っても邪魔にならないスタイリッシュさも兼ねています。
私のようなリバーアクティビティを楽しむ人間としては、濡れても大丈夫な「ソフトキャンプトート」は非常に魅力的な商品。ヨット専用の耐水ロープを持ち手紐に採用しており、濡れて重たいキャンプギアをそのまま入れても安心して運ぶことができます。
他にも「キャンプバスケット」と「キャンプトレー」と組み合わせテーブルとして使用できる組み合わせ商品や「コーヒードリッパー」も展開しています。
素材が丈夫で機能的。安心して使える上、自然の中でも気にならないおしゃれなカラー展開。こだわりの3つのポイントで心を打たれた方は、記事の最下部までスクロール。購入先をご紹介しています。
インタビューから感じた、「ここがすごいぞ!HiHæk」。
商品ひとつひとつを見ても十分にオススメすることができるラインナップですが、インタビューの端々で垣間見えたモノづくり企業の責任やこだわりが、アウトドア好きとして非常にこころ揺さぶられるものでした。
HiHækは、2022年秋に開催された「GUJO OUTDOOR WEEK 2022」 が初めての一般展示の機会でした。GUJO OUTDOOR WEEK は「100年後のあそべる雪山と川」を残すというコンセプトのもと開催されるイベントで、アウトドア体験やワークショップ、飲食、物販が楽しめます。
そのイベント運営に私も携わっており、当時HiHækを知らない私は、人気商品「オムニウッティ」を始めプラスチック雑貨が主力商材の会社という印象が強く、「プラスチック=どこか環境に悪い」イメージがあり、八幡化成さんのイベント出展に対して疑念を抱いたこともありました。
(八幡化成の皆さま、本当にすみません…。)
しかし、そんな私はHiHækの商品を購入し、今日も車のトランクに積んで愛用しています。
イベントで初めてHiHækに出会い、商品だけでなく担当者さまの丁寧なご対応や商品への熱意に心を打たれ、HiHækの魅力に引き込まれた身として、多くの方にも知っていただける機会になればと、ダダ漏れな想いをお伝えします。
八幡化成は郡上市八幡町で商品企画から製造まで一貫して行っています。
製造過程では、熱で溶かしたプラスチックを金型によって成型し、冷却した後に取り出します。その際、膨大な冷却エネルギーを使用することから製造時の環境負荷を課題とする工場が多いのが現状です。
しかし、八幡化成ではこの冷却工程に裏山から採取できる「湧水」を使用。梅雨の時期には工場横の用水路で美しく飛び交う蛍の姿も見られます。
冷たい湧水は工場内のパイプを通ることで、エネルギーを使用することなく冷却することが可能です。また、排水時も冷却用として他の資材と混ざることなくパイプから排水されるため、環境への負荷もありません。
山間部に工場を構えることは物流の観点でのデメリットもありますが、水の町でモノづくりを続けるこだわりには、この湧水の魅力があることも要因のひとつとなっています。
他にも、商品を長く使用できるように、瓶ビールケースなどにも使用されている耐久性の高い材料を使用しているなど、環境課題に配慮をしつつ、軽さや耐久性といったプラスチックの良さを活かした商品製作が行われています。
アウトドアを取り巻く環境課題は山積していますが、ひとりのアウトドア好きとして、有効なアクションを起こすことはなかなか難しいと感じます。
そのような中で、「アウトドアギアへのこだわりを持ち、長く楽しく使う」ことで、プラスチックの使用量や廃棄量を抑えることは誰でも簡単に始められる環境配慮へのアクションだと、取材から希望を感じました。
HiHækに引き込まれたひとりのファンとして
モノがありふれた時代に、有限な資源をどのように選択し、使うべきか。
「心が豊かに満たされるモノづくり」をコンセプトに、創業当初から高品質で機能的なデザインかつ、長く使えるモノづくりを行う八幡化成のアウトドア新ブランド「HiHæk」
アウトドアの楽しみ方の幅が広がっている今日だからこそ、より良い商品や応援したくなる商品を長く使用し、廃棄課題などの解決につながる賢い選択の重要性を取材から痛感しました。
HiHækは現在セレクトショップを中心に販売し、こだわりが詰まったストーリーや機能性から、ファンもどんどんと増えています。店頭で見かけた際には実際に手に取り、商品の品質や重厚感、色合いをチェックしてみてください。
「あれ、そのスツールバケツ。どこで購入したの?」
と、いつものキャンプできっと話題になるはずです。
HiHækは、八幡化成株式会社が2022年に立ち上げたアウトドアブランド。 同社は1965年の創業から「心が豊かに満たされるモノづくり」をコンセプトにプラスチックを主原料とする家庭用品、園芸用品、雑貨などの4ブランドを展開し、企画から製造、販売までを一貫して手掛けているプラスチック雑貨メーカー。人気商品であるインテリアになるバケツ「omnioutil(オムニウッティ)」を始め、デザインや耐久性にこだわられた各商品は、「グッドデザイン賞」の受賞や「SDGsの国連認定」も受けている。また、国際見本市「メゾン・エ・オブジェ(フランス)」などの出展を機に世界からも注目されている。